労基署による送検事例(250207)
労基署による送検事例(250207)

労災かくしで書類送検−発注企業の代表取締役らを共犯で−


 東京労働局は、工事施工業者及び同代表取締役並びに同社へ工事を発注した発注企業の代表取締役らを労働安全衛生法違反の容疑で、東京地方検察庁へ書類送検した。


<事件の概要>
 平成24年1月17日に、東京都文京区内の建設工事現場において、型枠の解体作業中、工事施工業者の労働者Cが顔面を負傷する労働災害が発生した。

 工事施工業者の代表取締役から労働者死傷病報告書の提出について依頼を受けた発注企業の代表取締役A及び取締役Bは、「労働者Cが資材置場(埼玉県所沢市)で負傷した」とする虚偽の労働者死傷病報告書を工事施工業者の本社を管轄する池袋労働基準監督署長に提出した

 労働安全衛生法では、休業4日以上を要する労働災害について、所轄労働基準監督署長に労働者死傷病報告書の提出を義務づけているが、捜査の結果、上記3名は、共謀の上、工事施工業者の労働者Cに係る労働災害について、遅滞なく、建設工事現場を所轄する中央労働基準監督署長に労働者死傷病報告書を提出しなかった。

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